『コンジアム』はどれくらい怖い?どんな人におススメ?(未視聴者向け)
韓国のホラー映画『コンジアム』はどんな話?
『コンジアム』とは、2018年に韓国で制作されたホラー映画韓国のことで、韓国最恐の心霊スポットとよばれるコンジアム精神病院跡を舞台にしています。
興行収入は韓国のホラー映画で歴代2位になっており、韓国のホラー映画としては非常に注目された作品と言っていいでしょう。
ストーリーは、廃病院を訪れた7人の若者男女がyoutubrでライブ配信をするというシンプルなもので、ドキュメンタリーを装ったフェイクドキュメンタリー(モキュメンタリー)というのも、ホラー映画としてはよくある形式です。
しかしこの映画、PVO形式やBGMが無いなどのリアルな演出が見どころになっていたり、終盤のあるシーンが「トラウマ級に怖い」と話題になっていたりします。
日本にも「ホラー映画のなかでコンジアムが一番怖い」というファンもいらっしゃり、最恐ホラー映画の一角と言えるのではないでしょうか。
実在するコンジアム精神病院について
作中に登場するコンジアム精神病院は、韓国に実在した病院を題材にしています。
その病院の正式名称は「昆池岩(コンジアム)南陽神経精神科病院」。
1992年12月に京畿道の広州市で開院した精神病院だったのですが、1996年7月に閉院し、今は廃病院となっています。
廃病院になった経緯としては、医療事故や経営難などではなく、経営者の子息たちに病院を運営する考えがなかったためだそうです。
しかしその後、4年で廃業という期間の短さもあってか、
「院長が自殺し、施設オーナーが行方不明になっている」
「患者が相次いで謎の死を遂げたため閉鎖された」
などのうわさが広まり、廃跡が心霊スポットとして注目されるようになっていきました。
2012年にはアメリカのCNNが選ぶ「世界7大禁足地」の一つにも数えらえています。
なお余談ですが、日本では青木ヶ原樹海と軍艦島の2つがこの7大禁足地に数えられています。
映画『コンジアム』はどこまで実話に基づいている?
この映画では実在する廃病院を題材にしている為、「どこまでが実話なのか?」が気になる方もいらっしゃるでしょう。
これについては結論、事実に基づいた部分もあるが、事実と異なる部分も多いでしょう。
例えば映画冒頭で精神病院について、CNNが選ぶ「世界7大禁足地」にも含まれると紹介されていますが、これについては事実通りです。
一方で、精神病院が「1979年に患者の集団自殺と院長の失踪により廃業した」と紹介されています。これについては、廃業した年も原因も事実とは異なっています。
またこの病院について他にも、
- 日本軍が韓国軍を虐殺して埋めた跡地。
- 国の拷問施設として使われていた
- 幽霊が出るときピンポン玉の音がする
等々、数々の噂話が紹介されていますが、いづれも噂話に過ぎず、根拠や証拠はありません。
映画『コンジアム』の監督は誰?キャストは?
監督はチョンボムシクです。
また主要キャストは、映画公開時点で名の知れていなかった俳優が多く、以下のようになっています。
- ウィ・ハジュン Ha-Joon.
- パク・ジヒョン Ji-Hyun.
- オ・アヨン A-Yeon.
- ムン・イェウォン シャーロット
- パク・ソンフン Sung-Hoon.
- ユ・ジェユン ジェユン
- イ・スンウク Seung-Wook.
映画『コンジアム』に気まずいシーンはある?
映画『コンジアム』はホラー映画なので怖いシーンはありますが、気まずいシーン等はありません。
家族や恋人等と観るときも、安心して視聴できます。
映画『コンジアム』のキャストが死亡したって本当?
映画『コンジアム』のキャストが死亡したのでは?という噂がありますが、実際のところは死亡していません。
ではなぜ、そのような噂が広まっているのでしょうか。
背景はいくつか考えられます。
実はこの映画の撮影後、主要キャストの1人であるイスンウクさんが、活動休止宣言をされています。
なお活動休止理由については明かされていません。
また映画のエンドロール後、男性の写真に「映画人 チョン・ウシクに追悼の意を表して」というメッセージが添えられるシーンがあります。
このチャン・ウシクとは、監督チャン・ボクシムの弟さんで、監督と一緒に映画を製作されていたのですが、撮影中に急性敗血症で亡くなられたそうです。
さらに、この映画は全編ドキュメンタリーを模した形式になっており、「どこまでが事実なのか?」混乱した観客もいたのではないでしょうか。
以上のような理由から、「キャストが死亡した」という噂が流れたのではと考えられます。
『コンジアム』はどれくらい怖い?どんな人におススメ?
では、『コンジアム』はどれくらい怖いのでしょうか。
怖さの感じ方は人それぞれなので一概には言えませので、どんな作品が好きな人におススメできるかを書かせていただきます。
『コンジアム』中盤は怪奇現象が続くので、『パラノーマルアクティビティ』等の心霊現象的な恐怖演出が好きな人にはおススメです。
また一方で終盤は幽霊らしき存在が直接出てくるので、『呪怨』『リング』等に代表される直接描写系が好きな人にもおススメできます。
逆に、霊的な恐怖ではなく、人間の恐怖を描いたヒトコワ系(『ゲットアウト』『エスター』『ミッドサマー』etc)を求めている方は、面白いと感じられないかもしれません。
またモキュメンタリーという形式を取りつつも、ストーリー自体は非常にシンプルです。
同じモキュメンタリーの『ブレアウィッチプロジェクト』『ノロイ』等のような史実/ミステリー探求要素は少なく、ホラーを見慣れていない方でも楽しみやすいかと思います。
加えて、主要キャストのジヒョンがとにかくかわいいです。
以上を踏まえ、以下のような人におすすめです。
- とにかく怖いホラー映画が観たい人
- モキュメンタリー形式のホラー映画に興味がある人
- PVOの没入感を味わいたい人
- ポルターガイスト現象等の間接描写と、幽霊の直接的な描写を両方味わいたい人
- 韓国人のイケメンや美人を観たい人
ここまでは未視聴者向けの内容を書いてきました。
ここから先は、視聴済みの読者に向けた内容になり、ネタバレを含みます。
未視聴の方/ネタバレが嫌な方はお気をつけください。
韓国のホラー映画『コンジアム』の怖いシーン/考察(視聴者向け)
映画『コンジアム』の怖いシーンについて
『コンジアム』の中で、個人的に怖かったシーンをいくつか取り上げます。
まずは冒頭の、行方不明になった高校生2人組が、呪いの402号室前で扉を開けようとするシーン。
「このドアノブ、隙間がないから全然開かないや」
「ひょっとして怖いの?」
「「ハッハッハッハッ」」
一見、ホラー映画でよく見るやり取りです。
ただ、リアルさを追求した全編モキュメンタリー形式の映画のなかで、ここの会話の解像度の絶妙な低さには違和感を覚えました。(私だけでしょうか、、?)
セリフの行間が広過ぎてやや置いてかれ気味だった私の目には、不自然とも取れる軽快な笑いが不気味な印象で、妄想代理人のOP映像を始めて観た時を思い出しました。
このシーンの後、序盤は7人の若い男女が自己紹介を兼ねて集まり、水着姿で水面に飛び込んだり、投げたトマトを口でキャッチしたりと、楽しげなシーンが印象的です。
廃病院に入ってからも、怪奇現象や謎の白黒写真、不気味な人形など徐々に不気味な要素が増えつつもポップなシーンが挟まれていましたが、終盤はついに緊迫した場面が続きます。
なかでも個人的に一番怖かったシーンは、1:10:50付近の、黒目になったジヒョンが早口で喋るシーンです。
廃病院内で起こった数々の怪奇現象に身の危険を感じたジヒョンとシャーロットは、一刻も早くテントに戻りたい一心で林の中を進みます。
そんななかジヒョンの様子が何やらおかしいことに気づいたシャーロットが、おそるおそる話しかけます。
そして映し出されたのは、生気のない真っ白な顔に、夜の暗がりをくりぬいたかのような黒目が2点。
画面を占める顔に、視線の逃げ場はなく。
こちらが息をのむより先に吐き出される不自然な音は、もはや声と呼べるのでしょうか。
またその直後、すっかり変貌したジヒョンから逃げたシャーロットが、ドアの前で何者かの気配に気づき始めてから、全身白づくめの男に襲われるまでの間も非常に長く、胃がキリキリするような思いでした。
なおこのシーンは実際に3分間もあり、「どんだけ焦らすんだよ!!!」って思いました(笑)。
ジヒョン黒幕説とは?
映画『コンジアム』では、ジヒョンが黒幕なのではないかという説があり、以下の点が根拠とされています。
- ジヒョンの自己紹介が他のキャラクターに比べて簡素
- 他の女性2人は看護師、ダンサーと立場が明示されている。
- ジヒョンの腕に絆創膏が貼られている描写がある
- 何らかの負傷や過去の出来事を隠しているのではないか?
- 病院内で発見された集合写真の最前列右端の女性がジヒョンに似ている
- ジヒョンの苗字がこの病院の元院長と同じ
- 病院やその過去に何らかの関係があるのでは?
こうして見ると、何かしらの意図があるようには思えます。
しかしだからと言って、
「ジヒョンが黒幕だ」
と言えるほどの明確な根拠もありません。
個人的な推測としては、
- 製作段階では、ジヒョンがコンジアム病院と関連がある設定を作っていたものの、何かしらの事情で(プランの変更、スケジュール、続編への伏線等?)、その設定や展開を明確に描くのをやめた。
- メタっぽい推測
- 推測や想像の余地を作る為に、あえてそれらしい描写をしつつ、明示しないようにした。
- 作品内での謎解きを求められるミステリーとは違って、そもそもホラーに説明義務はない、という作品内に焦点を当てた推測。
みたいな感じかと思いますが、これは個人的な憶測です。
読者の皆様はどう思われますでしょうか?
『コンジアム』最後のシーン なぜ天井に水が?
『コンジアム』の最後、402号室の扉の前にいたアヨンとジュヨンにソンフンが話しかけに行きます。
その後、402号室のドアがひとりでに開いて場面が切り替わり、3人は気が付くと謎の空間にいました。
あの空間は一体何だったのでしょうか。
またなぜ天井に水があったのでしょうか。
直前に402号室のドアが開く描写があった為、あの空間は402号室の中で間違いないでしょう。
またその前に、病院の外にいたはずのシャーロットの声が402号室のドア越しに聞えてくるというシーンがあった為、あの部屋の中はいわゆる異空間だったのだと推測できます。
天井に水があった描写も気にはなりますが、この映画にはジヒョン黒幕説のように、あえて謎を謎のまま描写する箇所がある為、あまり明確な意図はないのかもしれません。
台湾のホラー映画『呪詛』とどっちが怖い?
『呪詛』とは、2022年に台湾で公開されたホラー映画のことで、台湾のホラー映画史上最も怖いと評されています。
では、『コンジアム』と『呪詛』はどちらが怖いのでしょうか。
2作はそれぞれ異なるタイプのホラー映画であり、どちらが怖いかは観客の恐怖の感じ方や映画の好みによります。
『コンジアム』はモキュメンタリー形式で、実際にその場にいるような臨場感と緊迫感を重視した演出が特徴です。
視点が手持ちカメラやリアリティ番組のように展開されるため、観客に「自分もその場にいる」という錯覚を与え、直接的な恐怖を感じやすくなっています。
一方、『呪詛』はファウンド・フッテージ形式を採用し、呪いや儀式といった宗教的・精神的なテーマを扱っています。
映画全体にわたって不気味な雰囲気が漂い、視覚的・心理的な恐怖をじわじわと煽る構成です。特に「呪いが広がる」というテーマが観客自身に恐怖を投影するような効果を持っています。
どちらも高い評価を受けるホラー作品ですが、直接的な心霊現象や臨場感を重視する場合は『コンジアム』、精神的な追い詰められ感や儀式的な恐怖を求める場合は『呪詛』がより怖く感じられるでしょう。
『コンジアム』の感想
コンジアムの怖いシーンについては上に書きましたので、それ以外の感想を書きます。
「コンジアム」のラストは、登場人物が全員死亡するというものでした。
一見バッドエンドに見えますが、本当にそうでしょうか。
企画の中止を訴える男性陣に対してパワハラ上司っぷりを発揮していたリーダーことハジュンが、あっさりと死亡した展開は、見ていて清々しさを覚えないでしょうか。
またトラウマ級の恐怖シーンが控えた終盤についても、よくよく見ると、全身白づくめの男性が襲ってくるシーンや、シャーロットがジヒョンに襲われて髪が巻き上げられるシーンもどことなくシュールに見えてきませんか。
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